先日、患者さんから酵素サプリに関する相談を受けました。
「市販の酵素サプリを飲んでいるが、金額が安い商品に変更しても良いか?」というものです。
比較するのがとても難しいジャンルなのですが、酵素についてや選び方の例を紹介します。
目次
酵素とは?
酵素とは、生体における様々な化学反応の触媒として働く物質です。
例えばアルコールを飲むとアセトアルデヒドという物質が発生し、アルデヒドデヒドロゲナーゼという酵素によって分解されます。お酒に強い人はこの酵素の活性が強い人です。
一言で説明すると、酵素とは「Aという物質をBに変える時に必要なもの」と言えます。
酵素サプリとは?
酵素サプリに明確な定義は無いようです。
「酵素」という名前のサプリが増えたことによって、酵素サプリというジャンルができたのかもしれません。
発酵食品と混同されているケースもありました。
酵素サプリの効果について
国立栄養・健康研究所では下記のように評価しています。
身体の健康維持やダイエット効果を謳って、「体内で不足した酵素を補う」などとして発酵食品や生の食材、またはこれらを混合した飲料やサプリメントの摂取の必要性が強調されることがあるが、食品中に含まれる酵素は、他のタンパク質と同様に消化管内で、アミノ酸やペプチドに分解されて吸収される。従って、消化管で作用する酵素を除けば、経口摂取した酵素が、その構造と活性を維持したまま体内に吸収されて機能する可能性は極めて低い。
消化管で働く酵素以外は、摂取しても吸収されないだろうということです。
先ほどの例で挙げたアルデヒドデヒドロゲナーゼを摂取しても、アルコールを分解できるわけではありません。
摂取した成分がそのまま作用するわけではないのでご注意下さい。
飲む場合は一般的な栄養補給を目的とするのが良いかと思われます。
酵素サプリの副作用
酵素サプリの定義が曖昧なため、明確な副作用情報を見つけることができませんでした。
一般的な商品に関してはあまり心配する必要はないかと思われます。
※服用後に不調を感じる場合は中止して医療従事者に相談して下さい。
酵素サプリの選び方
大手の商品を
サプリは医薬品のように中身が保障されていないため、実績のある会社の商品を選んだほうが安心です。
国民生活センターの調査では、表示されている成分が含まれてなかった例も報告されています。
金額の負担にならない商品を
様々な価格の酵素サプリがあります。
中には高額な根拠が不明な商品もありました。
負担にならないような商品を選んで下さい。
効きそうだと感じる商品を
酵素サプリのように「なんとなく健康に良さそう」な商品は精神的な部分も考慮しています。
プラセボ効果と言って、「この商品は効きそうだ」と感じるものは実際の効果が高まることがあります。
酵素の商品例
万田酵素
テレビのCMもしていた有名な酵素サプリです。
今回相談した方はこちらを服用していました。
金額が負担にならなければ継続して問題ないと思われます。
酵素にんにく卵黄(ファンケル)
初回お試し980円、その後も月1680円と継続しやすい酵素サプリです。
黒にんにくや卵黄を原料としています。
FANCLは健康食品大手のため、安心できるのも嬉しいポイントです。
公式サイト:酵素にんにく卵黄
ベルタ酵素
一時期話題となった、ネット販売で人気の酵素サプリです。
コラーゲンやプラセンタなど、女性に嬉しい成分を配合しています。
公式サイトはダイエット目的で訴求されていますが、美容・栄養ドリンクとしても優秀です。
公式サイト:ベルタ酵素
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